[チャンドラゴーナ通信6]2006/12/25

クリスマスメッセージ★宮川眞一・理世
 Merry Christmas!
 クリスマスおめでとうございます。
 私達にとってはチャンドラゴーナで過ごす最初のクリスマスです。 とは言っても気温は20度前後、それでも朝夕は寒く感じて長袖一枚では辛い感じです。
 20日から、病院・教会関係のいろいろなクリスマス行事が始まりましたが、今年は主賓で呼ばれることも多くて、少し緊張しながらの今日この頃です。
 昨日は看護学生たちが中心になってハンセン氏病センターを含め各病棟を賛美歌を歌いながら回りました。日本のキャロルとは全く違って、例えると「盆踊り」のノリに近くて圧倒されてしまいました。日本で同じ事をやると、きっと患者さんからクレームがでるでしょう。今日24日はクリスマスキャロル、25日のクリスマス特別礼拝の後は、1日中各家庭にお邪魔して食べまくるそうです。小食の我々には少し不安です。  

 さて、バングラ国内は来月の選挙を控え国内状況は相変わらず不安定ですが、2−3ヶ月前の政党間の武力衝突は少し落ち着いて来ています。
 プロジェクトの方も今月から各村を回るモバルチームがスタートしました。 チームは医師・看護師・臨床検査技師・薬剤師とプロジェクトのコアチーム、それに以前お話ししたBMW(村で保健師さんのような仕事をする、当院でトレーニングを受けた女性)で構成されています。 現在のところ2箇所を週各1−2回まわっています。
 患者さんは40―80人ぐらいですが、なかなかスムーズに事が運ばず、全体をコーディネートする役目の私は、声をからしながら、少しづつ改善を加えている状態です。私も少し患者さんを診察していますが、「お金がないから病院にも行っていない、薬も買えないでいた。」という人が多いのが実情です。
 薬の種類も限られ、検査も最低限のものしか出来ませんが、初期段階で介入できることは意義深いと考えています。

現地新聞に掲載されたBMWのプロジェクト 現在の所、モバイルクリニックでは、受付料5TK(10円くらい)と薬代の50%のみを徴収し、診察代、検査費用はプロジェクトの寄付金でまかなっています。 この収入は、今後ここに医療共同体のようなものを作っていくための基礎資金としてプールしています。又BMWの給料も現在はプロジェクト費から出ていますが、将来的には、この医療共同体がまかなっていければと計画しています。
 広大な構想で、実際はなかなか難しいでしょうが、少しでも理想に近づければと祈って日々努力しています。
 もちろん早期発見・早期治療以上に予防医学的アプローチも欠かせない要素です。患者さんの待ち時間には、紙芝居を利用して環境衛生教育も行っています。これと並行して、別日に楽しみながら学べるように村での環境衛生をテーマにした劇を興業して啓蒙活動も開始しています。今月は2箇所で行いましたが、盛況でした。

 問題は山積ですが、まずは、なかなかの滑り出しだと思っています。そんなこんなで充実した日々を送っております。
 年の背、皆様慌しい日々かと存じますが、良いクリスマス・新年をお迎えください。                             

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