[2006年10月6日]
共生への課題と挑戦−社会的排除と市民活動ー
日本ボランティア学会福岡フォーラム
[報告]
日本ボランティア学会福岡フォーラムを「共生への課題と挑戦−社会的排除と市民活動−」と題して、初めて福岡で開催いたしました。来福の播磨靖夫さんの講演と福岡の諸活動の報告も含めて意見交換会は、今後の共生社会創造への方向性を与えられました。
近年、社会変化が加速するにつれ、「社会的排除」は、社会の不安定化を招き、社会の変革の障害となっています。このような状況において、社会に参加する方法やその選択肢を増やし、一人ひとりの可能性に向き合い、これをエンパワメントするために、多様な市民活動の果たす役割は小さくありません。
播磨靖夫さん講演の後、九大大学院人間環境学人間共生システム安立清史助教授のコーディネートで、福岡でも多くの困難と問題がありながら挑戦的に活動している報告もあり、課題から創造・構築への方向性が示されました。また、さまざまな分野の活動の横の連携へのきかけができたフォーラムでした。
参加者は、行政職員、社協、大学研究者、NPO中間支援組織、障害者支援団、環境系NGO、ボランティア団体などさまざまでした。当日都合で資料だけの参加もありました。
終わってからの博多名物の懇親会「直会」も話が盛り上がり、今後のネットワークへの兆しを感じさせるものでした。
今後も、このようなフォーラムが随時開催できればと願っています。
参加できなかった人のためにも、講演レジュメの概要と写真でご報告させていただきます。
((C)著作権は、resume(C)日本ボランティア学会、Photos(C)Sumi3gimc)
「社会的排除と市民活動─共生社会をめざして─」 日本ボランティア学会 播磨 靖夫
生きにくい社会
─ 格差社会と格差の固定化
─ ストレス社会と病理現象
社会目標
─ 物質的満足と快適さの追求
─ つながりの分断と不快の排除
生きやすい社会
─ 思いやりのある態度
─ 社会的正義
─ 社会的排除と社会的包括(包摂)
生きやすい社会をめざす市民活動
─ 他者の苦痛へのまなざし
─ 公共をになう市民活動
エイブル・アートの取り組み
─ アクセシブル・ミュージアム
─ ひと・アート・まち プロジェクト(企業とNPOの協働)
─ インクルーシブ・デザイン(大学とNPOの連携)
持続可能な社会
─ HEの未来かSHEの未来か
─ 新しい歴史の創造への努力と連帯
─ 新しい公共的価値の創造
─ 新しい社会の創出
─ 課題発見・課題解決の能力をもつ人材の育成