[ 現地報告 ]モハムニ母子寮健康診断プログラム 宮川眞一
去年、チャンドラゴーナ会から子供たちのために置き薬を提供し、何度か以前にもお話した日本人の僧が開いた施設です。
現在は、子供たち106人が仏教主義にのっとり集団生活をしながら学校に通っています。昨年、ここの住職で代表だった福井さんが亡くなられ、現在は施設出身で事務局長のノトゥーさんが切り盛りしていますが、今後の資金繰りが難航しています。
福井さんが亡くなる以前に、年1〜2回の健康診断の話が進んでいましたが、以後実現せず、今回7月27日に、やっと施行となりました。
今回、CHC、CMAB(バングラデシュ・キリスト者医科連盟)の協力で、私以外に医師2名、看護師3名、看護学生4名、臨床検査3名、他4名の医療チームで訪問しました。
健診は、一般健診に加え、視力検査、全員の血液型検査、場合によって必要な臨床検査と治療薬処方を行いました。バングラデシュでは学校教育の中で、このような健康診断は制度としてなく、各自が何かおかしくなれば薬を試し、それでもだめなら病院に行くというのが一般的です。従って、病状も進行してから発覚することが多いのです。
結果、今すぐ眼鏡を必要とする児童が3〜4名、経度聴覚障害が2〜3名、栄養状態の悪さが原因と思われる生理不順・胃腸の不良を訴える児童を多数認めました。採血が初めての子供たちも多く、泣きながらの検査でした。
資金難もあるため、全員に対する早急の対処は難しいですが、近日、日本からバングラに戻ってくる日本人支援者と検討することになりました。
病院受診記録、予防接種記録等を含めた1人1人の健康記録用紙を作成しましたので、今後、少なくとも年1回は、上記団体の協力で、このような健診を継続し、卒業時に本人に記録として渡す形にしていけたらよいと考えています。
健診終了後は、彼らが作った野菜やご飯を使った昼食を取り、午後からは踊りと「ゴミ拾いおじさん」という劇を上演しました。この劇は、以前CHCの医療廃棄物委員会の環境改善キャンペーンで上演したもので、「ポイ捨て」の多いバングラで環境を考えようというものです。
健診と「お楽しみ」で子供たちも我々も充実した1日になりました。今回の費用は、皆様の会費から捻出いたしました。ありがとうございました。
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