[ 現地報告 ]チャンドラゴーナを訪問して 田邉桃香 (1/2)
チャンドラゴーナ会の皆さま、九州大学医学部4年の田邉です。
3月の初旬、バングラデシュに宮川眞一先生をお訪ねし、チャンドラゴーナ病院内外で実施されているプログラムや、病院内の様子を見学させて頂きました。宮川先生、理世さん、理希ちゃん、そして、チャンドラゴーナと繋がる方々との出会いに感謝です。
初めて訪れるバングラデシュ。頭に浮かぶのは、世界の最貧国、高い人口密度、洪水、というありきたりの単語ばかりでした。そして辿り着いたチャンドラゴーナは、緑豊かな地でした。
「水と緑の国」と言われる所以がここにある、そんな印象を受けました。病院は、川沿いに位置する静かな敷地内にあります。病院の敷地から一歩外に出ると市場がひろがり、とても賑やかです。キリスト教とイスラム教が同居する不思議な空間でした。
今回は、病院周辺の地域で行われている巡回診療、啓蒙劇、そして小学校での衛生教育を見学し、病院が有するハンセン病センターを訪れました。病院内では、宮川先生の回診や外来の診察に同行させて頂きました。
患者さんが症状を訴える様子や痛みを表す表現、また、医療者の患者さんとの向き合い方に文化の違いを感じました。言葉の壁、文化の壁、習慣の差異。海外でぶつかることが必至といわれる事柄には、やはり簡単に越えられない領域があるのでしょう。
そんな環境の中で葛藤を抱えながら、そこに暮らす人たちのためにできる最善のことを考える。その働きに従事されている宮川先生のお姿に、「小さくされた人々」と共にあることの意味を見た気がします。
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