[現地報告〜ティキ・ティキ〜]宮川理世

 おとなの手くらいの大きさで、長いしっぽに、手足が4本、黒い目に、からだの色は茶色かったり黒かったり、あたまでっかちだけどすばしっこい動き、かべでも天井でもスルスルっとはい上がり、逆さまになってもおちず、「ティキ ティキ ティキ!」と鳴く・・・この動物はなんでしょう?

宮川理世さんと子ども 答えはバングラデッシュの家の中ではかならず見かける「ティキティキ」です。日本でいえば「やもり」や「とかげ」に近い動物です。ティキティキは急に頭の上に落っこちて人をおどろかしたり、そこらじゅうにウンチをしたりする厄介者です。
 でも、こんな厄介者も家にはいってくる害虫を食べて家をまもってくれます。さらに、ティキティキの鳴き声からおもしろい話しもあります。ティキティキの「ティキ」はベンガル語で「正しい」という意味の「ティック」に似ています。仕事のような大事なはなしをしているとき、自分が話しているときにティキティキが鳴くと「ほら、ティキティキも私のことを正しい、正しいって言ってるよ。」というと相手に信用してもらい話しもスムーズに進むそうです。
 とにかくティキティキはバングラデッシュの家にはなくてはならない存在のようです。 今日もまたどこからか、「ティキ ティキ ティキ」と、聞こえてきます・・・・。
(JOCS会報「みんなで生きる」2006年11月号子ども版所収)


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